会社を辞めて起業したい!独立してフリーランスになりたい!でも、実際、どうやって起業すればいいの?
そんな疑問をお持ちの方も多いです。
そこで本記事では、「フリーランスとしての起業・独立」について、以下の点をご紹介します。
- フリーランスとして起業・独立するためには何が必要?
- 起業・独立するためのスキルを身につけるにはどうする?
- 起業・独立後に稼ぐためには、どうやって仕事を取る?
- 起業・独立で失敗しないためにはどうしたら良い?
記事を読むと、上記のことを簡単に解決できます。ぜひ、ご覧ください。
目次
フリーランスとして起業・独立するための準備・必要な4つのもの
フリーランスとして起業・独立するためには、次の4つのものが必要です。
- スキル・実力
- 資金
- 営業力
- 人間関係
それぞれについて、以下で説明していきます。
【フリーランスの起業・独立に必要なもの1】スキル・実力
フリーランスとして起業するということは、サラリーマンのように、会社の評判や実績で仕事を受注することはできません。仕事をもらうためには、スキル・実力が必須です。
必要な能力は、業種・職種により様々です。例を挙げると、下記のようなスキルがあります。
- エンジニア:プログラミングの技術
- ライター:ライティング能力・SEOの知識
- デザイナー:デザイン力・画像処理ソフトを扱う能力
【フリーランスの起業・独立に必要なもの2】資金
起業・独立するためには、資金も必要です。資金の用途は、大きく分けると下記の2つがあります。
- 独立後の生活費
- 起業・独立にかかる資金
独立後の生活費(必要資金・貯金)
会社員を辞めると、当然ながら、毎月の給料はもらえません。
起業後1か月目から稼げれば、生活費の心配は不要ですが、なかなか軌道に乗らないケースもあります。また、受注から入金までの期間が長くなる可能性もあります。
そのため、独立後の生活費は、起業前にある程度蓄えておくのが望ましいです。
必要な金額は、家族の有無やライフスタイルにもよります。ただ、実際に起業・独立している人からは、「1年分の生活費を貯蓄してから会社を辞めた」という声が多いです。
起業・独立にかかる資金(必要資金・貯金)
事業形態によっては、独立する際にお金がかかる場合もあります。
たとえば、以下のような資金です。
- 実店舗の契約料・家賃・改装費用
- 材料・商品の仕入れ
- 機械・システム等の設備費用
- 業者等の登録費用
- 会社設立費用
実店舗が必要な飲食店や、仕入れがある雑貨屋などは、お金がかかります。どれだけの金額が必要かは、業種により、かなり異なります。
たとえば、飲食店やカフェなら、100万円以上~1000万円程度が目安です。ただし、上限金額は、お店の規模や場所によります。
一方で、Webライターやエンジニア、Webデザイナーなど、在宅で完結する職業は、初期費用がほぼ0円で始められる場合もあります。ただし、PCやソフト、ネット回線は必要です。
【フリーランスの起業・独立に必要なもの3】営業力
フリーランスが、会社の看板なしに仕事を受注するためには、営業力が欠かせません。
以下のような場面で、営業力・交渉力がカギを握ります。
- 自分の強みやスキルをアピール
- 作業範囲や条件の交渉
- 価格の交渉
発注者にとっては「依頼内容と発注金額に対して、求めたレベル以上の仕上がりになるか」が重要なポイントです。そのため、フリーランスは自分の強みやスキルを知ってもらわなければ、仕事を受注できません。
また、作業範囲や条件、価格の交渉も重要です。
発注者が、実際にかかる作業時間を把握していないことは、めずらしくありません。そのため、受注者に不利な条件を提示されたり、後から依頼内容を追加されたりすることもあります。
その場合は「その作業には、これだけの時間が必要」と提示して、作業範囲を調整したり、価格アップの交渉をしましょう。
【フリーランスの起業・独立に必要なもの4】人間関係
フリーランスとして続けていくためには、人間関係の構築も必要です。いわゆる、コミュニケーション能力です。
Web上で完結する仕事の場合、人間関係など必要ないように思われるかもしれません。しかし、実際には人と人のやり取りで成立するため、コミュニケーションは非常に重要です。
どんなに仕事ができても、コミュニケーションが原因で契約が打ち切りになることがあるのは事実です。また逆に、人間関係に恵まれたおかげで、仕事の受注が増える人もいます。
フリーランスとして起業・独立するためのスキルをつける4つの方法
フリーランスの起業・独立には、スキルが必要なことを前述しました。では、そのスキルや実力をつけるには、どうすればよいでしょうか?
具体的には、スキルの身につけ方は、次の4つの方法があります。
- 現在の仕事でスキルを磨く
- 独立したい分野に転職して経験を積む
- 副業で経験を積む
- スクール・セミナーに通う
それぞれの方法について、以下で紹介いたします。
【フリーランスの起業・独立のスキル獲得方法1】現在の仕事でスキルを磨く
実力のつけ方として、まず挙げられるのは、現在の職場で腕を磨くことです。
つまり、まったく別のジャンルで起業するのではなく、今の仕事内容を活かせる分野で独立するのです。給料をもらいながら、仕事も覚えられるので、リスクが少ないことがメリットです。
【フリーランスの起業・独立のスキル獲得方法2】独立したい分野に転職して経験を積む
現在の仕事とは別の分野で起業したい場合、まずはそのジャンルに転職する方法もあります。
会社を辞めていきなり起業するのではなく、転職先でその業種の知識やスキルをつけるのです。実際に働いてみないとわからない、細かい作業内容やトラブル対処なども経験できます。
その分野で起業するための課題も見つかり、独立するための道筋が、より具体的になるでしょう。
【フリーランスの起業・独立のスキル獲得方法3】副業で経験を積む
現在の勤務先で働きながら、まずは副業で始めてみるのも方法の1つです。この場合、今の仕事とはまったく異なるジャンルでも、挑戦することは可能。
本業の収入を維持しながら、その分野を実際に体験できるのは大きなメリットです。
また、副業なので、どれだけ時間を割くかというスケジュール組みも自由。本業の忙しさに合わせて、自分で調整が可能です。
副業での仕事の取り方は、本記事内の「フリーランスとして起業・独立後の仕事の取り方・営業方法」を参考にしてみてください。
【フリーランスの起業・独立のスキル獲得方法4】スクール・セミナーに通う
勤務先や転職先で、必要なスキルを習得できない場合は、スクールやセミナーに通うのも選択肢の1つです。
たとえば、以下のようなスクールや講座があります。
- プログラミング
- Webデザイナー
- Webライティング
- インストラクター養成
実際に学校に通うものもありますし、オンライン上だけで授業を受けられる場合もあります。
また、費用は、主催者や講師により様々です。たとえば、プログラミングスクールの場合、安い講座なら10万円以下、高いものになると40万円程度かかります。
通いやすさや予算、受講者の評判などから決めると良いでしょう。
スクールについては、他のページで詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
フリーランスとして起業・独立後の仕事の取り方・5つの営業方法
フリーランスとして起業・独立したら、仕事を受注しなければ、稼げません。
フリーランスの仕事の取り方・営業方法には、次の5つがあります。
- 現在の取引先から仕事をもらう
- 現在の勤務先から委託で仕事を受ける
- 友人・知人から紹介してもらう
- クラウドソーシングで探す
- Web・ブログ・SNSで受注する
それぞれの方法について、以下で解説していきます。
【フリーランスの起業・独立後の仕事の取り方1】現在の取引先から仕事をもらう
営業方法として、まず挙げられるのは、今の勤務先の取引業者から依頼を受ける方法。これは、現在と同じ仕事内容で独立する場合に有効な手段です。
今まで受注してきた経験を、そのまま活かせるのがメリットです。また、取引先との人間関係ができているので、やり取りもスムーズ。
【フリーランスの起業・独立後の仕事の取り方2】現在の勤務先から委託で仕事を受ける
現在と同じ仕事内容で独立する場合、今の勤務先から仕事を受けるのも選択肢の1つ。今まで社員として行っていた業務を、取引相手として受注するのです。
この方法のメリットは、作業内容が従来と同じで要領を得ていること。
また、社員ならありえる理不尽なサービス残業もありません。委託なら、作業量が増える場合は、報酬金額の追加交渉も行えます。
デメリットは、何かミスがあった場合に、今までは会社の責任だったことも、すべて自分の責任になる点です。
【フリーランスの起業・独立後の仕事の取り方3】友人・知人から紹介してもらう
取引先や現在の勤務先からは受注できない場合、友人・知人から紹介してもらうのも良い方法です。
本記事内で「起業・独立には人間関係が必要」と前述したとおりです。人間関係に恵まれれば、そこから仕事をもらえる可能性があります。
そのためには、古くからの友人関係に固執するのではなく、独立したい分野での知人を増やしましょう。
新しいジャンルでの知人の増やし方としては、以下の方法があります。
- オンラインサロン・コミュニティに入る
- セミナー・講座を受講する
- そのジャンルのイベントに参加する
- その分野の人が集まる飲食店へ行く
オンラインサロンは、ネット上でやり取りでき、気軽に参加できるのが良い点です。ただ、実際に仕事を受注するには、イベントや飲食店など、リアルな場で会うことも大事です。
【フリーランスの起業・独立後の仕事の取り方4】クラウドソーシングで探す
フリーランスとして起業・独立した際の受注方法として、よく使われるのは、クラウドソーシングです。
クラウドソーシングとは、ネット上で仕事を受発注できるシステムのこと。たとえば、次のようなクラウドソーシングのサイトがあります。
- CrowdWorks(クラウドワークス)
- Lancers(ランサーズ)
- coconala(ココナラ)
- shufti(シュフティ)
- サグーワークス
仕事の取り方はサイトによって異なりますが、主に以下のような方法です。
- 募集している案件に自ら応募する
- 自分のスキルや実績を見て個別にスカウトが来る
- 自分で価格を自由に設定して出品する
登録は無料なので、まずはログインして、案件を探してみるのが良いでしょう。
【フリーランスの起業・独立後の仕事の取り方5】Web・ブログ・SNSで受注する
Webサイト・ブログ・SNS上で受注するのも、営業方法の1つ。クラウドソーシングを介さずに、直接契約する方法です。
Web上で受注する場合、ブログやSNSに、以下の内容を載せましょう。
- プロフィール
- 強み・アピールポイント
- 仕事の実績・ポートフォリオ
- 受注金額・単価
- 仕事の依頼方法
- 問い合わせフォーム
上記の内容を見て、問い合わせが来ることもあります。Web上で受注したい場合は、仕事依頼用のページを用意しておきましょう。
フリーランスとして起業・独立する際の5つの注意点・ポイント
フリーランスとして起業・独立する際には、次の5つの注意点があります。
- 独立のタイミング
- 現在の勤務先との関係
- 退職手続き
- 失業保険の確認・手続き
- クレジットカードの作成
それぞれのポイントについて、以下で解説していきます。
【フリーランスの起業・独立の注意点1】独立のタイミング
フリーランスとして起業・独立する際は、タイミングが気になります。一般的には、以下のようなときに、起業・独立することが多いです。
- 仕事を受注できる目処がついたとき
- 現在の勤務先での仕事・案件が一段落したとき
- 必要な資金が貯まったとき
上記は、1から順に優先順位が高いものを記載しています。
起業しても、仕事を取れなければ、生活が成り立ちません。ですので、まずは取引先や知人から、仕事の依頼を見込めるようになったら、独立に踏み出すタイミングです。
受注を見込める状態になっても、勤め先での仕事が中途半端になるために、辞められない場合もあります。そのときは、プロジェクトや案件が終了したタイミングで独立しましょう。
また、本来であれば、受注できる目処がついた状態での起業が望ましいですが、その前に独立する場合もあります。そのときは、必要資金が貯まったら起業するというのが、1つの目安です。
【フリーランスの起業・独立の注意点2】現在の勤務先との関係
フリーランスとして起業・独立するなら、現在の勤め先との関係についても注意しましょう。
本記事内の「仕事の取り方・営業方法」でも解説したとおり、今の勤務先や取引先から、仕事を受注できる可能性もあります。直接受注をしない場合でも、今後、案件を紹介してもらえるかもしれません。
具体的には、以下のことをしっかり行えば、退職によって関係が悪くなることはないでしょう。
- 退職願・退職届の提出
- 業務の引き継ぎ
- 備品等の返却
- 退職時の挨拶
同じ業種で独立する場合、関係が悪いとやりづらくなってしまいます。できるだけ波風を立てずに退職しましょう。
【フリーランスの起業・独立の注意点3】退職手続き
フリーランスとして起業・独立するためには、会社の退職手続きが必要です。退職時に行う手続きは、主に次の3つ。
- 退職届の提出
- 国民健康保険の手続き
- 国民年金の手続き
退職届の提出
退職届は、就業規則等で決められた期間(一般的には1~2か月前)に提出しましょう。民法上は2週間前の提出で大丈夫ですが、特別な理由がなければ、規則に沿って提出するのが無難です。
書式については、法律上の定めはありません。社内で決められたフォーマットがある場合は、それに従いましょう。
国民健康保険の手続き
会社を退職すると、国民健康保険への切り替え手続きが必要です。
下記の必要なものを市役所等へ持参すると、すぐに切り替えできます。忘れずに手続きしましょう。
- 手続きの期限:退職後14日以内
- 手続き場所:市役所や区役所
- 手続きの際に必要なもの:離職票・社会保険資格喪失証明書
国民年金の手続き
退職後は、厚生年金(または共済年金)から国民年金への切り替えも必要です。以下の物を持参して、手続きを行いましょう。
- 手続きの期限:退職後14日以内
- 手続き場所:市役所や区役所
- 手続きの際に必要なもの:年金手帳・離職票・社会保険資格喪失証明書
退職時の状況により、手続きが異なる場合もあります。詳しくは、日本年金機構のホームページにて確認が可能です。
参考元:日本年金機構|会社を退職した時の国民年金の手続き
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140710-03.html
【フリーランスの起業・独立の注意点4】失業保険の確認・手続き
現在の勤務先を退職する場合は、失業保険(失業手当)の条件を確認しておきましょう。基本的に、退職してすぐに開業すると、失業保険はもらえません。
また、以下の条件により、もらえる金額や期間・支給開始時期が変わります。
- 失業保険をかけている期間
- 年齢
- 退職理由(自己都合or会社都合)
自己都合退職の場合は、給付制限というルールにより、3か月間は失業保険が支給されません。そのため、ある程度の生活費の貯蓄が必要になります。
【フリーランスの起業・独立の注意点5】クレジットカードの作成
クレジットカードは、会社を退職する前に作成しておきましょう。
カード発行時には、勤務先や所得の審査があるためです。退職直後は、クレジットカードを作れないことが多くなります。
しかし、本記事内の「起業・独立に必要なもの」にも記載したとおり、お金は必要です。開業資金や、独立後の生活費など。
現金が足りない場合に、クレジットカードで一時的にしのぐのは、選択肢として有効です。また、受注から入金までが長く、資金がショートする場合にも、カードがあると助かります。
フリーランスとして起業・独立する開業手続き
フリーランスとして起業・独立するには、開業手続きも必要です。
起業する際の手続きは、大分類として、次の2つに分かれます。
- 個人事業主の開業手続き(開業届)
- 法人の開業手続き(会社設立登記)
それぞれについて、以下で説明していきます。
【フリーランスの起業・独立の開業手続き1】個人事業主(開業届)
個人事業主の手続きは、それほど複雑ではありません。次の4つの手順で、開業手続きができます。
- 開業届の作成
- 開業届の提出
- 青色申告承認申請書の作成
- 青色申告承認申請書の提出
法律上、開業届は、独立後1か月以内に提出が必要です。
青色申告承認申請書の提出期限は、開業日から2か月以内。開業届と青色申告承認申請書を同時に提出しても構いません。
提出先は、仕事場(事業所)のある地域を管轄する税務署です。
開業届や青色申告承認申請書の書式は、国税庁のホームページからダウンロードが可能です。また、書き方も記載されています。
参考元:国税庁|[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm
参考元:国税庁|[手続名]所得税の青色申告承認申請手続
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm
【フリーランスの起業・独立の開業手続き2】法人(会社設立登記)
法人の手続きは、個人事業主の開業届と比べると、やるべきことも多く大変です。法人の手続きは、以下の手順で行います。
- 印鑑の作成
- 定款の作成
- 定款の認証
- 会社設立登記
- その他(年金・健康保険等)
定款とは、その法人を運営する上で基本となる、規則やルールです。作成した定款は、公証役場で認証を受ける必要があります。
定款の認証後、会社設立登記を行いましょう。手続きをする場所は、仕事場(事業所)のある地域を管轄する法務局です。
定款の作成や会社設立登記は、本人以外でも可能。手続きが難しい場合は、司法書士や行政書士等へ依頼して、登記まで行ってもらうと安心です。
まとめ:フリーランスとして起業・独立を失敗しないためには
フリーランスとして起業・独立を失敗しないためには、主に以下の3つが重要です。
- 仕事のスキル・実力
- 資金
- 営業力・コミュニケーション能力
各項目の詳細は、本記事で解説したとおり。営業力・コミュニケーション能力があれば、以下のことが可能です。
- 仕事の受注
- 現在の勤務先との関係維持
- 独立後の仕事に必要な人間関係の構築
- 資金援助・資金調達
営業力により仕事を受注できれば、資金の心配も少なくなります。
ただし、資金面においては、売上確保や資金調達の他に、経費削減も重要です。特に、独立当初は固定費を上げないように、下記の点に注意が必要。
- 自宅で開業可能なら事務所を借りない
- 必要以上の人員を雇わない
また、営業力で取った仕事をやり遂げるためには、実力があることが大前提となります。起業前に、スキルを身につけておきましょう。